海老芋の歴史

 

伝統的な京野菜の一種に名を連ねる海老芋。縞模様と曲がったかたちが腰の曲がったエビに似ていることからその名が付きました。京芋、唐芋とも呼ばれます。

江戸時代、安永年間(1772~81年)に青蓮院宮が長崎から持ち帰った里芋を臣下の平野権太夫に命じて栽培させたのがその始まりといわれていますが、この平野権太夫、海老芋と棒鱈を炊いた京料理、芋棒で有名な”いもぼう平野屋”のご先祖さまだとか。

海老芋は親芋、子芋、孫芋すべて食用にされますが、いわゆる海老芋のかたちをしているのは主に子芋。これは、海老芋独特の土寄せという栽培方法が理由です。

土寄せとは、親芋由来の茎と子芋由来の茎の間に土を盛るという作業。これをしなければ子芋が親芋から離れず、あの独特の曲がったかたちにならないのだそうです。

京野菜は京都でしか作れない?

 

実は、というわけでもなかったりします。

現在、国産海老芋の全国シェア八割を担っているのは静岡県。もちろん京都でも作られていますが、一方でプロが一番と推すのは大阪の富田林山産のものだったり・・・。

ともあれ、京都でも静岡でも大阪でも、それぞれ農家の方々が一生懸命、丹精込めて作られていることに変わりはありません。もちろんみなさん産地は明確に示されていますので、京野菜なのに京都産じゃない! 偽装だ! なんて言わないでくださいね。