またあの季節がやってくる。

 

京都の冬の風物詩といえば、千枚漬けの漬け込み。毎年新聞やニュース番組でも取り上げられるので、みなさんも一度くらいはあの映像を見たことがあるのではないですか?

千枚漬けは普通、京野菜の聖護院蕪を使います。

薄くスライスした蕪を樽の中に敷き詰めていくわけですが、このとき樽の中に千枚漬け込むから、あるいは蕪一個から千枚取れるほど薄く切っていくことから千枚漬けと呼ばれるようになった、ともいわれます。

実際は蕪一個を千枚にもスライスはできないと思いますが・・・。

千枚漬けは材料である聖護院蕪の収穫時期である冬に漬け込みが行われ、販売時期もそのころに限られる、冬限定のお漬物です。

蕪の変種である酢茎菜を乳酸発酵させる”すぐき”、茄子やきゅうりを赤紫蘇といっしょに塩漬けにした”柴漬け”と並んで京の三大漬物ともいわれます。

その始まりは慶応元年(1865)年、御所の料理人だった大黒屋藤三郎が考案したとされています。

元来は薄く切った蕪をまず塩漬けにして余分な水分を抜き、そのあと良質の昆布だけを使って本漬けを行い乳酸発酵させることにより蕪本来の甘みに昆布の旨み、乳酸発酵の酸味を程よいバランスで整えたお漬物でした。

しかし、第二次世界大戦以降は砂糖、酢、その他調味料を使った大量生産の流れが生れ、現在の酢漬けの千枚漬けが作られるようになったようです。

しかし、そうして大量に作られるようになったからこそ、今日の”京土産の代表各”というようなな地位を得ることができたのかもしれません。