京都の夏

…といえば、今年49年ぶりに山鉾巡行が先祭、後祭の二回に分けられたことでも話題の祇園祭がやはり真っ先に思い浮かびます。

ハイライトでもある山鉾巡行ばかりがクローズアップされる感もありますが、実際にはほかにもいくつかの行事があり、祭りそのものの開催期間は七月いっぱい続きます。

さて、祇園祭は八坂神社のお祭りなのですが、その八坂神社の紋、「五つ木瓜」が輪切りにしたきゅうりに似ていることから、京都では昔から祇園祭の間ーーつまり七月中はきゅうりを食べてはいけない! といわれていたそうで、今でも「きゅうり断ち」をするひともいるようです。

とまぁ、それはさておき

やはりきゅうりは夏野菜の代表格です。

あのつやつやと美しい緑を見ると、暑さも吹き飛ぶような爽やかさ、清々しさを感じたりしませんか?

しかし、今でこそそんなつやのある綺麗なきゅうりをスーパーや八百屋さんで大量に見かけるようになりましたが、昔は表面に白っぽい粉のようなものが吹いたものが大半でした。

この粉のようなもの、きゅうり自体が乾燥や雨などから自身を守るために作り出す成分で、その名も「ブルーム」と呼ばれます。

つまりきゅうりの表面に粉が吹くのはごく自然で当たり前のことなのですが、どうしても見た目が悪く、ときには農薬が付着しているんじゃないか? などといわれて次第に消費者からは倦厭されるようになっていきました。

そこで品種改良の末作られたのが、ブルームを作らないいわゆる「ブルームレス」のきゅうり。

ただブルームを作らなくなったぶん皮が厚く、硬くなったり、逆に中身が柔らかくなり過ぎたり、きゅうり本来の食感、風味は失われていったのかもしれません。

しかし今、これはなにもきゅうりに限ったことではないですが、昔ながらの方法で自然に栽培された野菜たちが見直され始めています。ブルームを拭いたきゅうりもそのひとつ。

いつの日か、今度は逆につやつやとした綺麗なきゅうりが店頭から姿を消すことになるのかもしれません。