関西ではたまねぎの産地といえば淡路島です。淡路たまねぎは、日本で最も歴史のある泉州たまねぎの栽培技術が導入され、1888年、アメリカから直輸入した黄、赤、紫、白の4種のたまねぎ種子を県から配布を受けて試作されたことに端を発します。
1921年、淡路島にたまねぎの生産奨励が行われ、集団栽培が行われるようになりました。そして、既にたまねぎの産業的営農に成功していた大阪府泉南郡の栽培、経営、技術を基に、淡路方式の栽培技術を確立していきます。

戦後、栽培、育種に関する新技術の開発、普及、品質の統一に当たり、新しい貯蔵力ある淡路玉葱を改良、作出がされ、栽培面積を拡大します。1964年には、収穫面積は3,000haに達し、面積あたりの収量においても全国平均を大きく上回ります。淡路島は名実共に日本一位の生産額を誇るたまねぎの特産地として、確固たる基盤を築き上げてきました。写真1

淡路島のたまねぎ栽培の最大の特徴は、二毛作あるいは三毛作に組み込まれているということです。二毛作であれば米→たまねぎ、三毛作であれば米→レタス→たまねぎといった順番での栽培がたまねぎの品種によって行われています。たまねぎ栽培の後に米を栽培するのがポイントです。米と言えば水田。一度水田を作ることでたまねぎ栽培の邪魔になる病気、害虫、雑草などを土壌から浄化することができます。この栽培方法で淡路島のたまねぎは、品質と収穫量が一定レベルに保たれているのです。

淡路島の中でも最も大きい産地の1つ、南あわじ市でたまねぎを大規模に栽培するアクアヴェルデ株式会社の豊田社長(写真左)と淡路協同物産株式会社の山口社長(写真右)と出会いました。アクアヴェルデ株式会社は豊田社長を中心とした3人の生産者で立ち上げられた農業生産法人です。豊田社長のたまねぎの特徴はなんといっても味と保存性です。豊田社長のたまねぎはアミノ酸をたっぷり含んだ肥料を何度も使用して作っているので、旨味が違います。もちろん甘みも強いので、うまみと甘みが高いレベルでバランスがとれており、生でも加熱しても抜群のおいしさです。写真2

さらに、淡路島のたまねぎは通常夏には切れて、翌年の4月位に再出荷になるのですが、豊田社長のたまねぎは、12月まで出荷でき、1月末には極々早生が出荷という、ほぼ周年での出荷が可能なたまねぎです。たまねぎの収穫は遅くとも7月いっぱいで終わるため、その後12月までは乾燥した保存たまねぎが出荷されます。淡路島で12月まで保存できるたまねぎは非常に珍しく、そこには栽培と保存の方法に独自の技があります。

アクアヴェルデの皆さんが丹精を込めて作った淡路たまねぎが年中食べられるなんてなんとも贅沢ですね。是非ご賞味ください。

栽培農産物情報

■主な生産物: